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 首都圏の中古価格をインデックスにすると、以下のグラフのようになる。このデータは同じ物件の価格推移を表しているので、1年後は築1年増えている。2004年1月を基準にしているので、その当時に購入した物件は築年で12年経過しているにもかかわらず、購入価格の5%増しで取引できていることが読み取れる。築年下落率が年2%なので、2%×12年+5%=29%(約3割)相場が値上がりしていることになる。

 こういう状態になっているのは、2013年からのアベノミクス以降、相場が上昇してきたからであるが、1年ほど前から頭打ちが鮮明になっている。山に例えると現在は9合目付近であり、これ以上上がることは考えにくく、今後は築年に応じて緩やかに中古価格が下落する可能性が最も高いと考えている。価格が下がり始めるならば、「そろそろ売り時か」と考えてもいい時期だと思う。

売却を検討するなら
調べるべきことは2つ

 かく言う筆者も、そろそろ自宅の売却を考え始めている。と言うのも、含み益が4000万円を超える水準に達しているからである。その前の自宅について、含み益を4500万円出して売却していることは、過去に当連載で書いた。2回で約9000万円の値上がり益はアベノミクスの金融緩和の影響も大きく、十分に活用することができた。

 1回目の益出しから2年以上経過したので、また自宅の含み益の無税枠3000万円が使える状態になっている。この自宅だけの特例は1人で3000万円なので、夫婦2人ならば6000万円まで無税になり、2年おきに利用することができる。私の場合は子どもが巣立ち始めているので、ダウンサイズを考えている。そうなると、含み益だけでなく、ダウンサイズして買い替えた分の資金が手元に残るので、生活の自由度が上がる。

 読者諸氏が売却を検討するなら、調べるべきことは2つある。1つは今いくらで売れているかであり、これは住まいサーフィンを使えば無料で知ることができる。もう1つは住宅ローンの残債である。銀行からローン返済表をもらっているはずなので、確認しよう。実際に手元に残る金額は、「値上がり益+元本減少分-販売諸経費」になる。これを把握した上で、引越しを検討するだけでもしてみたらどうだろう。
 
(スタイルアクト(株)代表取締役/不動産コンサルタント 沖 有人)