1.一流は「社会に入ってから」学び、二流は「社会に出るまで」学ぶ
まず、日本では勉強するのは社会に出るまでという意識のビジネスパーソンがとても多い。エリートといわれるような優秀なビジネスパーソンも、社会に出てからは仕事に忙しく、勉強なんてしていられないという考え方だ。
だが、真のトップエリートたちは社会に出てからこそ学ぶ。社会に出るまでより、社会に出てからのほうが人生ははるかに長い。そこで理論や新しい発想のインプットがなければ、ビジネスパーソンとしてのレベルが相対的に後退していくと強い危機意識を持っているのだ。
とはいえ、使える時間は少ないので、学びと実践はつねに同時進行になる。だから、「仕事をしながら学び続ける」というのが至極当たり前のスタンスだ。
EMBAは各校によって期間は違うが、基本的にはパートタイムなので、通常の仕事をしながら集中的に授業を受けられる。われわれの通ったUCLA-NUSのEMBAは約1年半のあいだに、2週間のプログラムを6回受けるというスケジュールだった。
授業の行われる2週間は、これ以上ないほど凝縮された学びの時間が続き、宿題、課題の連続で寝られない日も多いのだが、その2週間を終えると、それぞれが学びを携え、ビジネスの現場へと戻っていく。それから3か月後に再び戻ってきて授業を受ける。
授業前日まで仕事をしてから飛行機で飛んできて2週間学び、帰ったら翌日からすぐ仕事という者も多い。まさに学びと実践を同時進行していくスタイルなのだ。