大自然から学ぶ
「相剋」の全貌

 では、相剋による、「厳しくする、いさめる、指導する、叱る、いじめる、意地悪する」の関係をわかりやすくご説明しましょう。

「木」(雷の三碧・風の四緑)は、「土」(大地の二黒・ガイアの五黄・山の八白)を剋します。
 木の根をイメージしてみてください。
 木の根は土を荒らしてしまいますよね。
 それと同じで、「木」の人の言動は、「土」の人にとって圧迫感を与え、自分の領域を荒らされているような感覚を与えてしまうのです。

「土」(大地の二黒・ガイアの五黄・山の八白)は、「水」(水の一白)を剋します。
 どんなに澄んだきれいな水も、土ぼこりが少しでも入るだけで、その澄んだきれいさを失ってしまい、濁ってしまうのです。

「水」(水の一白)は、「火」(火の九紫)を剋します。
 どんなに勢いのある火でも、水を浴び続ければその勢いは弱まり、次第に消えてしまいます。
 その自然界の常識と同じように、「水の一白」の知的で論理的な冷静さは、時に「火の九紫」の情熱を冷ましてしまい、時には消してしまうこともあります。だからこそ、相剋の関係なのです。

「火」(火の九紫)は、「金」(天の六白・湖の七赤)を剋します。
 金属は火により溶けてしまいますよね。それと同じです。
「金」の人にとって、「火の九紫」の情熱は、時に煩わしく感じ、「金」の人のやる気を奪ってしまうこともあります。

「金」(天の六白・湖の七赤)は、「木」(雷の三碧・風の四緑)を剋します。
 金属の斧が木を切り倒すがごとく、「金」の人の鋭い言葉は、時に「木」の人のプライドや心を傷つけてしまいます。

 いかがでしたか?
 自然現象とともに、相剋の関係をご紹介しましたが、イメージがつきましたでしょうか?
 あなた自身の『9code』をしっかりと把握して、普段なんとなく馬が合わない人との関係性を調べてみてください。

 もしかすると、そこには相剋の関係が成り立っているかもしれません。
 そして、その場合、具体的にどうやって乗り越えればよいのでしょうか?
 次回の連載でご紹介しましょう。

中野 博(Hiroshi Nakano)
信和義塾大學校創設者兼塾長、経営コンサルタント。早稲田大学商学部卒業。
ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院ブランディング実践講座エグゼグティブコースを修める。ハーバードビジネススクールでは経営学を学ぶ(いずれも短期集中型の経営者クラス)。1992年、地球サミットに国連認定ジャーナリストとして参加したことを契機に環境ジャーナリストとして活動。1997年の地球温暖化防止京都会議を機に、株式会社エコライフ研究所設立。環境ジャーナリストとしての取材・分析力と経営コンサルタントとしての提案力をベースに、800社以上を環境ビジネスに参入させ成果を挙げる。その傍ら、住宅、環境を軸にした本を多数出版(本書が30冊目)。講演依頼も多く、国内外で2000回以上の実績。2005年、教育研修会社の株式会社ゴクーを設立。1万人のサンプリングを体系化した『9code(ナインコード)』をもとに、信和義塾大學校で指導にあたるほか、企業や各種組織で『9code』を利用したコンサルティングや人材活用研修も多い。現在、信和義塾大學校は、世界6か国20都市以上にあり、塾生は700名超。