魚介類でも、原発事故からほどなくして大きなニュースとなったコウナゴをはじめ、アユ、アナゴ、アイナメ、ワカサギ、カレイ、シジミ、アサリ、ウバガイ、アカガイなど、幅広い品目が汚染リストに並ぶ。

 さらには、牛肉、乳飲料、ヨーグルト、茶葉など、最近の報道からピックアップできる食品は、まさに「ボーダーレス」の様相を呈している。

 放射性物質の拡散に法則性はない。風や雨などの天候次第で、どの地域にも飛散する可能性があるため、食品の種類や産地によってリスクの高低を図ることなど、できるものではない。そのため、今後も汚染食品は増え続ける可能性が高く、消費者が単なる「買い控え」だけでリスクを避けられない段階へと入りつつある。

もはや単なる「買い控え」では対処できない
「自己防衛」へと移りつつある企業と消費者

 そんななか、企業や消費者の関心は、「どんな種類やどんな地域の食品が汚染されているか」ということよりも、「汚染された食品を流通させないためにはどうすべきか」「汚染された食品から放射施物質を除去するにはどうしたらいいか」ということに、移りつつある。

 そうした世相を反映してか、財団法人・原子力環境整備センターが過去に発表した、「食品の調理・加工による放射性核種の除去率」がにわかに注目を集めている。

 そのデータによれば、ナスやキュウリは水洗いすることでストロンチウムを50~60%減らすことができ、ホウレンソウはおひたしにすること(煮沸してあく抜きをする状態)で、セシウムが最大80%も除去できることが確認されている。

 また、新潟県南魚沼市でマイタケやエリンギ、もやしといった食品の生産販売を行なう株式会社雪国まいたけでは、放射性物質の自主検査結果を消費者が携帯電話でチェックできるシステムをいち早く導入している。

 同社の取り組みは本格的で、キノコ類やカット野菜など、取り扱う全ての生鮮食品で自主検査を実施。国の暫定規制値を出荷の目安とし、場合によっては規制値以下でも数値を公表しているという。