軽快な運動靴で
水の中を歩いてみると…

 で、それを履いて水の中を歩いてみてください。多分やる人は少ないと思いますが、そんな素材でもやったら歩きにくいです。とても。なぜかというと、水が抜けないので、紐をきつくしばっていても、側面(上部も生地そのものからの染み込みも含めて)や、かかとから水が入り込み、ガポガポします。そして、地面をふみつけるたびに、側面やかかとから水がにゅるっと動くのです。これ、歩きにくいし、気持ちがよくないのです。

 もっとも、私が実際に体験した「にゅる感がやだー」なんて言うのは気持ちの問題として、スルーできる人もいるかもしれません。でもね、洪水って細菌感染の危険もあるのです。だから運動靴で濡れるのはリスクを伴う行為でもあります。

 さらに、濡れると、体温が下がりますよね。水の中は空気よりも体温を奪います。台風や豪雨が心配になる時期は日本全国でおおむね6月くらいから10月と言われています。そのうち秋以降の雨の場合、外気温も下がっています。秋の雨では、運動靴で水に入ると、体を冷やしてしまって低体温症のリスクも高まります。

 でも、目の前に長靴と運動靴しかなく、長靴の危険が運動靴のリスクよりも高い場合には、運動靴を選ぶことをお勧めします。

 だから、「長靴→×」「運動靴→◯」って覚えるだけでは臨機応変な対応ができなくなるだけなので、長靴がどんな場面で使えないか、そのことをしっかり知っておいて欲しいです。

 それについては、以前こちらの記事に詳しく書きました。

梅雨にもフェスにも災害時にも便利な長靴はどれ?

■「洪水時、歩いて逃げられる水位は大人も子どもも膝から下まで」(2016年06月16日の記事)

 ロジックとしてはこうです。

膝以上の水位では体ごと流されやすいので避難できない。
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膝以下でも動水圧が強ければ体ごと流されやすいので避難できない。
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長靴は膝丈以下であることが多い。長靴の高さで水が入ってきてしまうので、膝丈以下で避難しても体ごと持って行かれてしまう。
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長靴は脱げやすいものが多い。避難しにくく体のバランスを崩しやすいから避難で危険になる。
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であるならば、脱げにくく、膝丈まである長靴であれば避難に使用できる。濡れないので、避難の心理的抵抗も薄い。それが安全靴であればなお安心。

 ということで引用の記事ではおすすめ長靴を掲載しました。