ワースト1位は北綾瀬(近接する六町駅と青井駅も含む)となった。保育園数(定員数)は多いものの近辺(東綾瀬、大谷田、青井)のURや東京都住宅供給公社が提供する大規模共同住宅からの潜在需要も多く、推計待機児童数は265人と23区(実質21区)の中でワーストの駅となった。

 ワースト2位の勝どきは都心部であるものの、高層マンションが多く建設されたため急激に人口が増加している。そのため、保育園の定員に対し需要も大きくなっているものと考えられる。

 ワースト3位、4位は江東区内の大島駅と豊洲駅となった。大島は駅前に公営住宅やURといった大きな団地があり、保育需要人口が多い。また豊洲はマンションが林立しており、同じ年代のファミリーが流入してきているために潜在待機児童数が多くなったと考えられる。

 オフィス街へのアクセスがよい駅で、マンションが多く建設されているエリアや大規模な共同住宅があるエリアでは、同じ年代層が流入してくるため、保育園需要が膨らみやすく、待機児童が多くなりやすいので、気をつけてほしい。

「公立小移民」が知っておきたい
学区年収と子どもの教育

 筆者が東京都と神奈川県の学区年収のデータを発表したのは、 2016年12月9日のことである。このデータはポータルサイトのニュースで取り上げられ、大反響を呼んだ。その後、千葉県・埼玉県を発表するに到っている。

 当連載でも、「教育熱心な親が大宮ではなく浦和に家を買う理由」で埼玉県の実態を紹介している。この直後、NHKから取材のオファーが来た。「公立小移民」について取材したいというのだ。データの提供から取材まで行い、放映は2017年2月15日だった。NHKの地上波の影響はまた大きく、データを掲載している「住まいサーフィン」には放映直後から人が殺到し、ネット上の口コミからその余波は3日ほど続いた。

 このテレビ放映のために、「住まいサーフィン」の会員にアンケートをとった。その結果、小学校区を意識して物件を選んでいる人が購入者の1割いることが判明した(サンプル数は499)。これは30代に年齢を絞ると16%に及び、6世帯に1世帯が公立小学校をかなり気にしている。現在のマンション供給戸数が約4万戸なので、4000人が毎年公立小学校移民予備軍として購入するマンションを選んでいることがわかる。持ち家戸建や賃貸を含めると、毎年約1~2万人がこうした引越しを検討していることになる。