不足しがちな栄養素を
なにで摂るか

 菅野さんが食生活を変える前と大きく違う点は、朝食と昼食の選び方だけ。もともと、朝食は摂ったり摂らなかったりで、摂るとしても菓子パンが多かったそうです。

「でも、笠井さんの本に『菓子パンはダメ』みたいなことが何度も出てきて…」

 実際、菅野さんが菓子パンだけで済ませた日を振り返ってみると、かなりの確率でボーっとしてしまっていたことに気づいたとのこと。そこで菓子パンの代わりに、味噌汁とゆで卵を朝食の定番にしたそうです。ゆで卵はパックで買ってまとめて作り置き、味噌汁は乾燥の具に小分け味噌を入れてお湯に溶かすだけのインスタント。これならば、自炊を一切しないコンビニ派の人もできそうですよね。

 ただ、即席の味噌汁だとどうしても具が少ないので、乾燥わかめや乾燥キノコのように、ポンっと入れるだけで済むものを足すのがおすすめです。菅野さんはあおさ海苔をトッピングするようになりました。

 ここまで読むと、朝に味噌汁・ゆで卵の2品を摂れば痩せるのではないか、と思われた人もいるかもしれません。しかし、「他の食事で不足しそうなものを朝食で摂る」というのが基本的な考え方です。菓子パンそのものがダメなわけではないし、朝食は摂るか摂らないかの二択になるのではありません。不足しがちな栄養素を何で摂るかが肝心なのです。

 この記事をお読みの40代以上の世代の人には、「食事量を増やして痩せるなんてこの年になるとありえない。今、朝食を食べていなくても痩せないんだから、摂取カロリーが増えたらむしろ太る」と思われる人もいらっしゃるでしょう。体重を落とすには運動するしかない、そう考えるのも自然なことです。

 実は、菅野さんが朝食よりも先に着手していたのは、その“運動”でした。週2~3日約6kmのランニングをしていたにもかかわらず体重が落ちず、それならば食事を見直すべきなのか、というのが食事改善をするに至った経緯でした。

 メールをいただいたときはマイナス2kgだったのが、それから2週間経ったインタビュー時には平均でもマイナス3kg。多いときで4kg近く体重が落ちているとのことでした。

「最近、留まらなくなっていたスーツのボタンもシャツのボタンも留まるようになった!」。実際、このときには指も入りそうなくらいのゆとりを感じました。このように良い変化を感じると、もっと何かしてみようかな、と思うものです。