発症から48時間以内に
必ず耳鼻科へ向かうべし

 傾向や原因がつかめないため予防が難しい突発性難聴は、発症後の対応がその後の治療成績に影響する。三塚院長によれば、発症してから48時間以内に治療を開始するのが理想だという。

「治療の開始時期が治療成績や後遺症の程度に影響するのも、突発性難聴の特徴です。耳に異常を感じてから2日以内、遅くても1週間以内には治療をはじめた方のほうが完治の確率は上がります。突発性難聴の診断には聴力検査が必要になるので、突発的な聞こえにくさや強い吐き気・めまいを感じたときは、まず耳鼻咽喉科を受診してください」(同)

 深夜に発症した場合、救急外来に行っても検査技師が不在で聴力検査ができないことがほとんど。翌朝まで待ってから耳鼻科に行くほうがスムーズに診察を受けられるという。

 聴力検査後に、突発性難聴の診断が出たあとはステロイド点滴や投薬による治療がおこなわれる。海外では異なった治療がなされることもあるが、日本での治療見解としては、基本的に自然治癒するものではないといわれているため、耳鼻科での治療は必須となる。

「適切な治療をすれば7割の人が完治するといわれていますが、実際に治療をしてみなければわからないのが正直なところです。そのため、残りの3割の方は治療開始時期にかかわらず、聴力が回復できなかったり、後遺症として耳鳴りが続く場合もありますね」(同)

 耳鳴りが残っている場合には、新たに“耳鳴りに慣れる”ための治療がはじまっているという。三塚院長は「突発性難聴は、耳鼻科疾患のなかでも治療が難しい病のひとつ。聞こえ方に異変を感じたら、すぐに耳鼻科を受診してください」と、強く語った。