身近なあのビタミンが
劇的回復に貢献したとの報告も

 専門医も治療の難しさを認める突発性難聴だが、近年では新たな治療法が注目を集めている。それは、従来のステロイド投与に加えて高濃度ビタミンC点滴を行うと、聴力が劇的に回復するというもの。

 韓国の慶尚大学の研究では、聴力検査で70.3dBが聞こえない重度の突発性難聴患者に、ステロイド投薬とともに高濃度ビタミンCの点滴を投与。治療経過を見ていくと、1ヵ月後には通常に近い47.6dBの音が聞こえるまでに聴力が回復したという。

「高濃度のビタミンCが、突発性難聴の際に見られる内耳の虚血(酸素が少ない状態)や、炎症によって発生した活性酸素の量を抑えたことが、早期回復につながったといわれています」(国際オーソモレキュラー医学会会長・柳澤厚生医師)

 高濃度とはいえ身近な存在でもあるビタミンCが、突発性難聴の回復をサポートするとは驚きだ。高濃度ビタミンC点滴は自由診療なので、保険診療に比べて治療費はかさんでしまうが、突発性難聴患者の間でも点滴を受ける患者が増えつつあるという。

 突発性難聴は、誰しも発症する可能性がある病気。いつそのときが来ても迅速に対処できるよう、症状や治療法について知っておくのも予防策のひとつとなるのかもしれない。