――10代には要注意ということですね。わかりました。ほかに、インフルエンザで気をつけたいことはありますか。

国際感染症センターの忽那賢志医師

 相変わらず、中国からの観光客が大勢来ていますし、日本から中国へ出かけるビジネスマンや旅行者も多い。中国は毎年冬になるとH7N9という鳥インフルエンザが流行ります。結構重症化し、致死率も高いインフルエンザで、上海島の都市部でも、鳥市場とかで鳥に接する機会の多い人がかかっています。

 今後は、中国からの観光客や中国と日本を行き来する人を介して、鳥インフルエンザが持ち込まれる可能性も考えておかないといけないと思っています。あまり人から人への感染はないはずなので、それほど怖がる必要はありませんが…。

 とにかく重症化しやすいので、中国に訪れた際にも、鳥市場には行かないようにしてください。

 日進月歩と言われる医学だが、インフルエンザに関しては、予防法も治療法も、意外と進んでいない、と思うのは筆者だけだろうか。

 結局は、日頃から体調管理に気を配り、病気に負けない丈夫な身体を作るのが一番。あとは、少しでもリスクを軽減するために、毎年シーズン前にきちっと予防接種を受け、手洗い・うがいをし、不幸にも感染・発症してしまった場合には、たとえ半日、病に伏せる時間が短縮されるだけでもありがたいと感謝して治療薬を使う。それだけだ。

忽那賢志(くつな・さとし)
1978年12月7日生まれ、福岡県北九州市出身。山口大学医学部を卒業後、救急医療などの現場で経験を積み、その後、感染症を専門とするようになる。2012年より国立国際医療研究センター国際感染症センターに勤務。感染症の中でも新興再興感染症、輸入感染症を専門とし、水際対策の最前線で診療にあたっている。