宴会での「食べ残し=食品ロス」を減らす5つの心得

忘年会・新年会など、12月から1月にかけては宴会・飲み会が多くなる季節だ。宴会で残った食べ物はどこへ行くのだろう。食品ロス専門家の筆者が解説し、美味しく楽しく食品ロスのない宴会の方法を伝授する。(食品ロス問題専門家、消費生活アドバイザー、栄養学博士 井出留美)

宴会で残った食べ物を
どのくらい捨てたことがあるか

 東京都内の大学で講義した際、男女1~4年生239名を対象に、飲食店でのバイト経験の有無と、どのような食べ物をどれくらいの量捨てたことがあるかについてアンケートをとった。調査には、朝日ネットのrespon(レスポン)を使った。

 その結果、239名中185名で飲食店のバイト経験があり、そのうち82%(152名)が食べ物を捨てた経験があった(筆者の参考記事:『飲食店でバイトする学生はどんな食べ物をどれくらい捨てているのか』)。

 居酒屋でアルバイトしたことのある学生は「団体や宴会の際には食べ物が結構残っている状態で帰るお客が多くいる。捨てる食べ物の量は40人来店の場合、10人前くらい」と答えている。他にも「バイトに行くたび1キロほど捨てた」「客の残飯をたくさん」「お客さま、だいたい食べ物を4分の1くらい(残した)」「残飯をゴミ袋2つ分」などの回答があった。

食品リサイクルに熱心な
「うどん県」の香川県

 日本には「食品リサイクル法」がある。食品の売れ残りや食べ残し、製造過程で発生する食品廃棄物をできる限り減少させ、発生抑制ができなかったものについては再生利用を促進する、というものだ。

 私の勤めていた食品メーカーでも、食品を3分割してきちんとリサイクルしていた。紙の部分は再生紙に。アルミ蒸着フィルムはコンクリートなどに。食品については飼料(動物のエサ)や(植物の)肥料などにリサイクルしていた。