農林水産省の「食品循環資源の再生利用等実施率」(平成22年度)によると、リサイクルの実施率は、食品製造業で94%、食品卸売業で53%、食品小売業で37%、外食産業で17%。食品業界の中でも、外食産業のリサイクル率は低い。

 外食産業の中には、積極的にリサイクルを行っているところもある。例えば「うどん県」と呼ばれる香川県。県内には、自分で厨房の横まで行って器やうどんを受け取る、いわゆる「セルフ」のうどん店も多い。

 私が高松市に講演に行ったときも、地元の中学生がたくさん来店していた。店は、すぐに出せるよう客の入りを見ながら、うどんをゆでて待機する。が、ゆでて30分経つと、うどんのコシがなくなるので処分しているのだという。そのようなうどんの残りをバイオマスの液肥にし、それで小麦を育ててまたうどんにする…いうのが「うどんまるごと循環プロジェクト」である。

 農林水産省の第2回「食品産業もったいない大賞」の委員会委員長賞も受賞している。この仕組みを学ぶため、全国から視察が来ている。

環境配慮の基本は「3R」
まずは「廃棄物の発生抑制」

 環境配慮の基本は「3R(スリーアール)」と呼ばれる。Reduce(リデュース、減らす=廃棄物の発生抑制)、Reuse(リユース、再利用)、Recycle(リサイクル)の順番で、最初のものほど優先順位が高い。

 軽井沢ホテルブレストンコート、まさに「リデュース」をおこなっているホテルだ。披露宴での参列者に、当日、体調や嗜好をもとに、料理の種類や量を選んでもらっている。

 洋食・和食の別をはじめ、肉・魚料理、デザートなど。披露宴には幅広い年齢層が参列する。以前よりも食べ残しが13%も削減し、満足度も高くなったという。ブレストンコートは、リデュースだけでなく、リサイクルにも取り組んでいる。2004年から、近隣の牧場でゴミを堆肥化する活動をおこなっており、堆肥は野菜の栽培に利用しているそうだ。

 よく耳にするのは「食品ロスを出したほうが、経済的合理性があるんだから、わざわざ食品ロスを減らす必要ない。むしろ経済活動を止めてしまう」という指摘だ。本当にそうだろうか。