ロンドンで働く株式トレーダーを対象に行った有名な調査もあります。ケンブリッジ大学のジョン・コーツ博士は、トレーダーの人さし指が薬指より短いほど利益率が高いと報告しました。

 トレーダーは、瞬時の判断力や決断力が必要とされ、常にストレスにさらされますが、キャリアが長く、つまり競争社会で長く生き延びた人ほど、人さし指が短いこともわかりました。ただ、テストステロン値が慢性的に高いと、常にリスクを求め、時として大きな損失を生む危険性があるとの医学研究論文もあります。

更年期後に女性が元気になる理由

 薬指に比べて人さし指が短い女性もいます。生活行動力が高く、社会的に活躍している女性は、男性と同様にテストステロン値が高いとの報告があります。

 また、胎内で浴びたアンドロゲンシャワーと性格の関係を調べたアメリカの研究があります。羊水に含まれるテストステロン値を測定し、保育園に通うようになった女の子の活発さを保育士に点数化してもらった結果、羊水内のテストステロン値の高さと活発さの点数がほぼ相関していました。

 このように、女性にとっても大切な「元気の素」となるテストステロンなどの男性ホルモン。女性も胎内にいる時から、母親の卵巣や副腎、また自らの副腎から男性ホルモンを分泌し、骨格や筋肉の発達に影響していると考えられています。

 成人女性の血中テストステロン値は男性の5~10%です。男女共に副腎から分泌しているDHEAは、テストステロンの作用の5%という弱い男性ホルモンですが、男性に比べてテストステロン分泌の少ない女性にとって、重要な男性ホルモン作用を発揮しています。

 女性は50歳前後で閉経し、卵巣から女性ホルモンの1つであるエストロゲンが産生されなくなりますが、男性ホルモンは成人期とほぼ変わらず産生されます。そのため、更年期以降の女性は女性ホルモンと男性ホルモンの逆転現象が起こり、男性ホルモンは女性の活性力になるのです。