◆C.専業主婦・パート主婦
 →これからもずっと専業主婦なら「つみたてNISA」、所得税・住民税を納めているパート主婦、いずれは働くつもりの主婦なら「iDeCO」も選択肢。

 働いていない主婦は、税金を払っていないため「iDeCO」のひとつ目の税金メリット「その年の所得税・住民税が安くなる」の恩恵は受けられない。たまに、収入のない妻の掛け金は夫が所得控除を受けることができると考えている人がいるが、それは間違い。専業主婦は「iDeCO」の対象であるが、3つの税金メリットの1つは恩恵がないということだ。なので、「つみたてNISA」が向いている。

 いくらかでも所得税・住民税を払っているパート主婦なら、「iDeCO」で掛け金に所得控除のメリットを受けることができる。フルタイムで働いている人に比べて、節税メリットは少ないので、「つみたてNISA」でもいい。

 今は専業主婦でも、いずれは働くつもり、「iDeCO」をやってみたいと考えているなら、加入期間を確保する意味で「iDeCO」をはじめるのもいいだろう。「iDeCO」の税金メリットの3つ目の「受け取り時」は、加入期間が長いほど有利になるので、主婦の場合、少しでも早く積み立てするのがメリットを高めることになる。

◆D.フリーランス・自営業
 →「iDeCO」+自営業向けの既存制度「小規模企業共済」の両方をはじめたい。

 事業所得のフリーランスや自営業は、サラリーマンのように「給与所得控除」がないため、業種やその人の働き方にもよるが、売り上げに対して所得税・住民税の負担が重いケースもある。毎年の所得税・住民税を減らす意味で「iDeCO」が向いている。

 ただし、フリーランス・自営業者には、「小規模企業共済」という「iDeCO」よりもお勧めの制度がある。自営業者のための退職金作り制度で、昭和40年に始まっているのに、知らない自営業者は多い。

 こちらは、別途手数料がかかるわけではなく、運用は中小機構(独立行政法人中小企業基盤整備機構)にお任せなので、金融商品を自分で選ぶ手間はかからない。現在の予定利率は1%。予定利率は、事務経費などを差し引いた残りの金額の予定運用率のことだが、保険商品と比べてもそれほど悪くない利率だ。

 フリーランスや自営業者は、年をとったとき国民年金だけだと暮らしていけないので、老後資金作りは重要課題。国民年金加入者の場合、「iDeCO」は月6万8000円、「小規模企業共済」は月7万円が掛け金上限で、掛け金の全額が所得控除となる。

 仕組みや受け取り方法が異なるので、「どちらか」ではなく、毎月かけることができる金額を半分ずつ「iDeCO」と「小規模企業共済」に振り分けて、両方を利用したい。詳しくは、本コラムの第51回で『自営・フリー向き「究極の老後資金作り」商品とは』を書いているので参考にしてほしい。