瞳の動きで相手の心が読める
目を向ける、目をみはる、目を回す、目を三角にするなど、目にまつわる表現は数多くあります。人は目で心を表現します。言い換えると、相手のホンネは目の表情を観察することで見えてきます。
なかでも、視線は相手の感情や興味、意思を読みとるための重要な手がかりです。
まず視線は好意を表します。
たとえば、話しているときに相手と視線が合うことがあります。
しばしば視線が合う人というのは、あなたに関心や好意を持っている人と言えるでしょう。穏やかな表情や笑顔が合わさっているとすれば、その確率はさらに高くなります。
ただ、ずっと視線を外さない人は、逆の意味で関心を持っている人です。
人は好感を持つ相手に対しては、適度にそらせながら視線を合わせてきます。そうではないということは、相手は何らかの理由であなたに警戒心を持っているか、挑戦心を持っているのです。
相手と会話する際には、それを心において進めたほうがいいでしょう。
好かれているサイン、嫌われているサイン
人間は言葉だけで会話をしているわけではなくて、しぐさや表情といった非言語的(ノンバーバル)なコミュニケーションでも会話をしています。そのなかに好意のノンバーバルと呼ばれるものがあります。
まず挙げられるのは距離です。
相手と自分との間にどれぐらいの距離感があるか。もし近づいても嫌がる様子がなければ、少なくとも相手には嫌われてはいません。
人には、相手との関係性によって快適な心理的距離が決まっています。この距離が近ければ近いほど相手との関係は親密だといえるでしょう。
たとえば、腕一つ分の距離というのは親密な距離です。ある程度、心を許した間柄でなければ、踏み込まれると違和感を覚えます。つまり、相手と腕一つ分の距離に入ったとき、どんな反応を起こすかで、分かってしまうのです。
二人で軽く打ち合わせでもしようかというときに、相手があなたから少し離れた位置に座って会話をするとしたら、相手からは嫌われている可能性があります。
あるいは、近くにいくと急にソワソワしはじめる、腕組みをしたりするといったしぐさも、要は自分を守るということです。あまりよく思われていない可能性はあるでしょう。
ちなみに座る位置でいうと、一番親密度が高いのは隣です。赤提灯でもショットバーでもいいのですが、隣に座って飲食を共にする関係というのは、かなり親密度が高い関係といえるでしょう。
いっぽう、机をはさむというのは、苦手な相手とでも話しやすい距離感です。心のつながりがない、初対面の相手ともそうですね。机がひとつのクッションになって、緊張感を緩和するというわけです。