「意欲」を問う問題には
具体的なことを積極的な言葉で書く

小論文試験においては、仕事や学業への「意欲」を問う問題が多くあります。
たとえば、次のように。

【公務員試験の想定問題】
○○市役所職員としてどのような仕事に取り組んでみたいか述べてください。

【推薦入試の出願書類の例】
あなたが学生生活において挑戦してみたいことについて述べてください。

【病院採用試験の想定問題】
患者様の満足度向上のために、あなたはどのようなことを実践していきたいか、論じてください。

【昇進試験の想定問題】
あなたは管理職としてどのようにリーダーシップを発揮して職場の課題を解決しようと考えているか、述べなさい。

このほか就職試験のエントリーシート、面接カード、志望理由書などでも、同じような質問があります。これらはすべて自分の「意欲」や「熱意」を売り込むための文章です。それにもかかわらず、遠慮がちな言葉で書く人が少なくありません。意欲が求められる場面で謙遜しても、何もプラスになりません。

過去の記事“抽象的な文章を「具体的」にする4つのカギ”で、「具体的な言葉で書く」とは、「数字」「独自の事実」「固有名詞」「見たこと・聞いたこと」などを盛り込むことだと述べました。具体的に書くことを意識したうえで、熱意が伝わるように書き方を工夫しましょう。

★就職試験のエントリーシートの例★

【低評価の解答例(2)】
私は前職で、商品の配送コストを削減するプロジェクトを担当しました。運送会社との価格交渉や配送ルートの見直し、小口の荷物を一括してまとめるなどの改善により、前年に比べてコスト削減をすることができました。

【高評価の解答例(2)】
私は前職で、商品の配送コストを削減するプロジェクトをリーダーとして主導しました。運送会社との価格交渉や配送ルートの見直し、小口の荷物を一括してまとめるといった改善に他部署を巻き込みながら積極的に取り組み、前年に比べて30%以上のコスト削減に成功しました。

高評価の解答例(2)のように、具体的な事実を入れるだけで、印象はガラッと変わります。