「自分が使いたいかどうか」
でモノを選ぶ
例えば、私が10年以上愛用しているメガネを「これ、とってもいいの。ぜひ使ってね」と贈呈されたら、あなたは使いますか?
視力は人によってまちまちですし、好みもありますから、もちろん使いませんよね。
このように、メガネであれば「今」「自分」の判断はしやすいものです。
でも、使えないというわけではない。
それどころか、フレームにブランドのロゴマークでも入っていようものなら、もったいない気持ちになるかもしれません。
私たちは「せっかくあの人がくれたから、断るのも失礼だ」「使えるから取っておこう。ましてやブランド品だし」という選択をしてしまうのです。
これこそが、他人軸やモノ軸にブレた状態です。
同様のことが、コンビニでもらった箸から、引き出物の自分のセンスに合わないペアカップにまで起こります。
そんな“積極的には使いたくないモノ”が家の中にはびこっていませんか?
「重要軸」でのモノ選びとは、「自分が使いたいかどうか」が全てです。
「私が必要とするメガネ」なのか?
「このメガネは使える」なのか?
つまり、主体はどっちなのか、という問題です。
こうしてモノを絞り込んでいくうちに、今まで輪郭がぼやけていた“自分にとって本当に大切なもの”が見えてきます。
それが、「自分がわかる」「自分を好きになる」、つまり自己肯定感が上がるということですね。
また、親や配偶者や学校の先生などの価値観に影響されて受け入れたモノも「他人軸」による選択です。
しかも、そうした価値観は、自分本来の価値観のように馴染んでいることがほとんど。
モノの取捨選択をしていくうちに、このような知らず知らずのうちに染みついた他者の価値観にも気づくことができるのです。