「介護破産」「介護殺人」「老老介護」……介護にはネガティブな言葉がつきものだ。現在、介護を理由に仕事を辞める人は年間10万人以上と言われている。もはや多くのビジネスパーソンや企業にとって無関係な話ではない。そんな中、誰もが自然に家族の介護に向かうことができる社会の実現を目指し、年間40回の講演と80人の個別サポートを続けているのがNPO法人となりのかいご代表理事の川内潤氏だ。3月14日に発売される『もし明日、親が倒れても仕事を辞めずにすむ方法』(ポプラ社)にも書かれているが、介護は「やり方」よりも「任せ方」が大事という。果たしてその真意とは?

「介護」はこうして、あなたの身に降りかかる!

「介護離職1年間で10万人。社会問題に」
「親の介護で破産する人が続出」
「50代の息子が介護疲れで80代の親を殺害」

最近、こうしたおどろおどろしい話をよく耳にするのではないでしょうか。特に、高齢の親と離れて暮らしているビジネスパーソンであれば、一度は自分事として考えたこともあるのではないでしょうか。

一方で、「まだ大丈夫」「もっと先の話だ」「うちの親に限って」……そう思っている方も中にはいるかもしれません。

では、もし、いまこの瞬間に、あなたの家族に介護が必要になったらどうしますか?

これから2つのストーリーを提示いたします。どちらか1つ選んでみてください。もし自分だったらどうするかを具体的に書き出してみましょう。
制限時間は1分。最初になにをして、次になにをするか、思いつくだけ書いてください。

【ストーリー1】
車で30分くらいのところに住んでいる父。以前から高血圧だったが、母とともにリタイヤ後の生活を元気に謳歌していた。しかし、ある日突然自宅で倒れ、救急車で運ばれてしまう。緊急手術で一命はとりとめたものの、右半身に麻痺が残る状態に。しかも手術後、あなたは病院の担当者にこう告げられる。「うちは救急病院ですので、病気の経過にもよりますが、1か月ほどで退院していただきます」

【ストーリー2】
遠距離に住んでいるひとり暮らしの母(父はすでに他界)。半年ほど前に帰省したときは、特に変わった様子もなく元気そうだった。ときどき電話をしても「大丈夫よ」と言ってくれていた。しかし、ある日の深夜、知らない電話番号から携帯電話に着信があり出てみると、実家から3キロほど離れた交番のおまわりさんからだった。「あなたのお母さんが道に迷っていらっしゃったようなので、こちらで保護しています。◯◯さんはあなたのお母さんで間違いありませんか?」

さて、あなたなら、どうしますか?