

これまでテレビ番組のライブ・ストリーミングは同じ視聴者を奪い合う共食い、カニバリズムを起こすと導入に消極的な姿勢が日米を問わず多かったが、杞憂であることが改めて証明された形だ。
実際今回のライブ・ストリーミングはビジネス面でも成功の予想の下、実施されていた。スーパーボウルのテレビ中継は圧倒的な視聴者数を期待できることからCMの放送権料が世界一高額なことでも知られている。今回の場合30秒のCMを1回放送する権料の平均が350万ドルに達し、話題となった。ただそのCM放送権料も1000人の視聴者に対するコスト、CPMで見ると約33ドルとなる。
これに対しストリーミングの広告では、NBCは55ドルで設定していたというのである。つまりストリーミングでの広告のほうが価値が高いという判断だ。実際、これだけのユーザーとストリーミング時間を集めたのだから、その強気の設定は間違っていなかったといえるだろう。
さらにストリーミング以外にもインターネットではスーパーボウルの人気の大きさが各所に現れてもいる。
まず注目されるのがソーシャル・メディア、だ。ツィッターでは「#Superbowl」というハッシュのついたツイートの秒間投稿数がゲーム終了時に1万2233を、さらに歌手マドンナが出演したハーフタイム・ショー時に1万245を記録している。これは世界的に見れば、昨年日本でアニメ「天空の城ラピュタ」がテレビ放送された際に記録した2万5088ツイートには及ばないものの、アメリカでは圧倒的な数字だ。