創業6年目にして460億円を払える
カラクリが明らかに

 同じ3月8日、この日の「本当の主役」がしばしの沈黙を破って表舞台に登場した。金融庁が腰を上げるきっかけをつくったコインチェックが記者会見に臨んだのだ。

 この日、1月末に続いて金融庁から二度目の業務改善命令を受けたコインチェックは、NEMの不正流出事件に関する調査結果を報告。これまで時期を未定としていた被害者に対する補償についても今週中を目処に実施するとした(実際に3月12日に補償の実施を発表)。

 さらに、サービス再開と今後の事業継続への意志をあらためて表明。それに向けたセキュリティー対策などの取り組みを発表した。

 会見時の焦点は大きく二つ。

 一つは、コインチェックの利用者保護に対する姿勢だ。3月の行政処分の中で同社は、昨秋以降の急激な業容拡大に対して、内部管理態勢が追い付いていなかったと指摘を受けた。さらに、「取締役会において顧客保護とリスク管理を経営上の最重要課題と位置付けておらず、経営陣の顧客保護の認識が不十分なまま、業容拡大を優先させた」と断罪されている。

 もう一点は、コインチェックのビジネスモデルについてだ。問題発生当初から、創業6年目のベンチャー企業が補償額として表明した約460億円もの巨額資金を本当に払えるのかという疑念が付いて回っていたが、その支払い原資が確かにあることは金融庁も確認したという。そのカラクリはコインチェックの脅威の収益力だ。