しかし、榎本氏は、この英語早期教育ブームに待ったをかけている。小さいうちから子どもに英語を習わせてしまうと、この時期に脳の中で形成されるはずの日本語思考力が逆に弱まってしまう。そうなると母国語での思考力が育たないため、きちんと考えて話すことが難しくなってしまうというのだ。

 日本語で会話ができる、つまり人とただペラペラおしゃべりができるからといって「あの子は頭が良い」とか、「あの子はすごい」とはならないだろう。

 英会話でも同じことがいえて、重要なのは“話す中身”である。本当に賢い子になってほしければ、英会話を習っている時間を日本語で頭を使う会話をしたり、読書したりする時間にあてるべきだろう。その方が、言語能力が発達する、教養が身につく、視野が広がる、頭が鍛えられるとはるかに有益だと榎本氏はいう。

 たしかに、たとえ英語をペラペラ話せてもまず日本語で考える力がなければ本末転倒である。

テニスの錦織圭選手も実証
英語なんて後回しでOK

 近年、世界の舞台で活躍する日本人アスリートが増えている。試合後のインタビューで彼らが流暢な英語を披露していると、さぞかし小さい頃から英語の英才教育を受けてきたのではないかと思い込みがちである。