大手メーカーの食品工場などでは見学コースの最後に自社製品の購買ができる土産物店が設置され、製品を購入させる仕組みのところもある。

 だが、町工場は「見学ルート」が整備されているわけではないし、見学ルートの最後にお土産物店があるわけでもない。その代わり、迫力のある機械設備、身近で職人が作業をしている光景を見られる。

 町工場は何が出てくるか分からない、あたかもジャングルの密林に足を踏み入れたかのような魅力もある。

最近、増えつつある
観光資源としての町工場の開放

 実際、最近では町工場を開放する地域が増えている。一説によると全国に町工場を観光資源として整備し、見学者を受け入れ、地域を含め観光として塊になっている地区が、20地区程度があるといわれる。

 特に町工場の開放で成功しているのは、新潟県の燕三条地区や東大阪市だ。

 中でも燕三条地区では地域を挙げてものづくりによる観光客誘致を推進しており、年に1度、町ぐるみの大々的なイベント「工場の祭典」を展開し集客している。

 工場の祭典は当初54の事業所が参加し始まった。2014年に閉校した小学校の跡に15年に開設している「三条ものづくり学校」や、燕市産業資料館、さらに参加の町工場も加えて地域全体を回遊できるようにしている。

 地域の運営組織ではマップやガイドブックを作成、観光客やインバウンドに配布している。