副業のメリットとデメリット

 では、副業、兼業のメリット、デメリットを、企業側の観点と労働者側の観点に分けて整理してみる。

●企業側のメリット
(1)副業、兼業をすることで、従業員が社内では得られない知識やスキル、人脈を獲得し、それを本業に活かし、事業の貢献に繋がる。
(2)副業、兼業することで、従業員の自律性、自主性を促すことができる。
(3)副業、兼業ができることにより、優秀な従業員獲得ができ、一方で、優秀な従業員の退職を防ぐことができる。

●企業側のデメリット
(1)副業、兼業する従業員の労働時間管理、健康管理、情報漏えいや企業秘密の保持、そして、競業避止をどのように確保するかが課題となる。

●労働者側のメリット
(1)本業を持ったまま別の仕事に就くことができ、今後の起業、独立のための助走期間とすることができる。
(2)本業をしながら、自らやりたい仕事に挑戦することができる。
(3)副業、兼業を通じて、新たなスキルや知識、人脈を獲得することができる。
(4)副業、兼業により所得の増加が見込める。

●労働者側のデメリット
(1)副業、兼業を行うことにより、労働時間が長くなる可能性があり、自ら労働時間管理や健康管理をする必要がある。
(2)本業における職務専念義務、秘密保持義務、競業避止義務の意思が必要となる。
(3)1週間の所定労働時間が短い仕事を複数持つ場合、雇用保険等の適用がない場合が生ずる。

 実際の運用については、厚生労働省のガイドラインを参考にしつつ、また、『月刊総務』4月号でも、厚生労働省、経済産業省の担当官の取材を通して国の動きをレポートしている。また専業禁止を謳っているエンファクトリー、昨年から申請により副業を許可しているソフトバンクの企業事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてほしい。