性ホルモンといえば、男性は男性らしく、女性は女性らしい外見と考え方を創出してくれる物質です。子どもをつくり、生み、育てるうえで欠かせないホルモンでもあります。ただし、50歳前後、生殖期を終える頃、その分泌量は激減します。女性は閉経とともに一気に減少し、男性は加齢とともに徐々に減っていくのです。

 しかし、性ホルモンは、成熟期・老年期に入った人たちにも不可欠です。

 性ホルモンは、イキイキと若々しく生きる力を与えてくれるホルモンです。これが減少すると、抑うつ感や不安、疲労感、記憶力や集中力の低下、睡眠障害などが招かれます。50歳前後から、更年期障害に悩まされる人は男女ともに多くなりますが、すべての不快症状は性ホルモンの減少が引き起こすものなのです。

 50歳前後に分泌能力が落ちてしまうならば、材料となるコレステロールを、意図的に多く体に入れてあげる必要が出てきます。そのためにこそ、50歳からは肉を食べ始める必要があるのです。

細切れ肉ではなく
「ステーキ」がいい理由

「なぜ、ステーキがよいのですか? 細切れ肉ではダメなのですか」

 という声が聞こえてきそうです。

 肉とは、私たちの本能に眠る野生性を呼び覚ましてくれる食物だと考えています。

 私たち人類も、約1万年前までは、野生の動物と同じように動植物を狩猟して暮らす自然界の一員でした。しかし、約1万年前頃から農耕の歴史が始まります。欧州で農耕が始まったのは約9000年前、日本に伝来したのは縄文後期(約4000年~5000年前)でした。本格的な農耕社会に入ったのは弥生時代の紀元前300年~紀元後300年であり、今からわずか2000年前後のことなのです。

 農耕社会に入ると、支配階級と被支配階級ができ、時間とお金に余裕のできた支配階級者は生活を豊かで便利にするために、文明や文化を発展させました。700万年という人類の歴史に対し、わずか1万年から数千年のうちに、ジャングルや草原といった生活環境を「快適で効率的で清潔な社会」に、人は変えてきたのです。