黒田 自分がその会議やミーティングの進行役ではなく、参加メンバーの一員だったとしても、ファシリテーションスキルの一部を発揮することは可能ですよね。たとえば、論点が整理されていないと感じたら、手を挙げて「今解決しようとしている課題は、○○と△△でよろしいでしょうか」と進行役の人に確認をしたり、まったく意見を述べていない人がいれば、意見交換をする流れの中で「□□さんはどう思いますか?」と話を振ってみたり。どんな話し合いの場でもファシリテーションを意識して発言や行動をすれば、ファシリテーションスキルの向上につながるはずです。

 おっしゃる通りです。日本ではまだまだ生産性の低い会議があちこちで行われています。自分がそんな会議の一員になったとき、「時間の無駄だな」とか、「上の話はいつも脱線ばかりするな」と不満を抱きながら座っているだけでは何も変わりません。自分がイニシアチブをとって、今行われている話し合いから少しでもよいアウトプットが出せるようにファシリテーションスキルを使ってみることが、自分自身にとっても、その組織にとってもプラスになるのではないでしょうか。

(撮影:宇佐見利明)
〈対談了〉

【前回までの対談記事はこちら】
「ファシリテーション」はリーダーの中核スキル 森時彦氏×黒田由貴子氏 対談(上)
ファシリテーションの導入を阻む「組織の壁」とは? 森時彦氏×黒田由貴子氏 対談(中)