チェックしたいのは、方位と日差しの入り方、バルコニーの形状、近隣の住戸との距離感、位置関係。日当たりの悪い部屋は不人気かと思えば、価格が安くなるので意外に人気だとか。

 セキュリティ面では、フェンス形状も重要。「横浜白楽」ではフェンス高180cm、上に15cmほどの忍び返しもある。車路の幅も重要なポイント。曲がりきれずに車をこすったら大変だ。
完成模型は正確に縮尺されている。車も同じ比率で縮尺した見本があるから、進入路の曲がりやすさまで見ることができる。

 このほか、自転車置き場は、坂道の傾斜は、と調べることはじつに多い。「ですから二度、三度と足を運び、じっくり見る価値があるんですよ」(櫻井氏)。

このモデルルームの床のコンクリートの厚さは350mm。壁厚は340mm(左)。室内に雑排水、汚水、雨水の3排水管を集めたパイプスペースがあった(右上)。こんな具合に最初から大規模修繕を見越した設計になっていると、あとの維持管理がラク。複層ガラスか、Low-Eガラスかもチェックしたい(右下)

構造展示は安心・安全を
確保するための情報源

 続く構造展示は、重要なチェックポイントだ。地盤、基礎、工法などについて、パネルや模型を見ながら質問していく。

「横浜白楽」の構造展示は、実物大模型だったが、普通は販売センターの壁際などに、地味に展示されていることも多い。通り過ぎないよう気を付けて、各要素の数字を確かめていこう。

 例えば床のコンクリート厚は、建築基準法だと100mmあればいいが、それでは音が響くため、分譲マンションでは200mm以上にするのが普通。このマンションはなんと350mmもある。

 コンクリートの強度も重要だ。設計基準強度は、標準は24N(ニュートン)/平方ミリ以上、長期優良住宅は30N/平方ミリ以上、超長期を考えるなら36N/平方ミリ以上。30N/平方ミリがいわゆる「100年工法」で、33N/平方ミリ程度になれば100年以上持つといわれる。

 N値は必ずチェックする。表示がなければ販売員に聞いて確認しよう。

 また「横浜白楽」では直径が太い鉄筋を使っているうえ、それぞれ針金で結びつけられていた。コンクリートを流し込んだとき、鉄筋がずれるのを防ぐためだ。こうしたことも強度に直結するのでチェックしたい。

モデルルームのどこかに、実際に使用する外壁材が貼ってあるはず。さわって風合いを確かめよう。耐久性、高級感はどうだろうか(左)。玄関前のアルコーブ。広さを確認するとともに、ここでも外壁材をチェックできる(右)

開放感や快適性は
細かい配慮の集大成

 モデルルームは象徴の住戸であり、それを買うとは限らない。大事なのはそのモデルルームでなく、各タイプに共通する要素を見ること。例えば玄関ドアや床面の仕様、廊下幅や天井高。設備関連では、キッチン、トイレ、風呂といった水まわりも共通要素となる。

 まずは玄関。共用廊下から一歩奥まった玄関(アルコーブ)は、玄関ドアを開けても人にぶつかることがなく安心だ。この空間が上下左右に広いと、ゆとりが生じ、グレード感も出る。