【会見での一問一答】

 会見で、谷口代表は以下のように答えた。

■匿名での公表はなぜか。

谷口代表:メディアの中でも、いまだ男性から同調圧力のような『おまえはまさかそんなこと(セクハラ被害)を言わないよな』とだまらせられるシチュエーションがある。また、今回のテレビ朝日の女性記者や上司へのバッシングを見ると、声を上げればこれほど怖い目に遭うのかと疑似体験した記者も多いと思う。だからこそ、私のような第三者が集めて声を出すことでエンパワメントする状況をいくつも作らなければならないと思う。

■メディアがとるべき対策は

谷口代表:男性・女性にかかわらず、セクハラは、正面から取り組む深刻な事象ということを理解してもらう必要がある。セクハラはしたけれども仕事は優秀だから、職場に引き続きいてもらわなければいけない、などの理由でセクハラを容認してきたようなことがないだろうか。

 調査によると、加害者は情報を提供する側、権力の側に立つ者が多かった。情報提供の見返りにセクハラが位置づけられいてるのが特徴的だった。こうしたハラスメントを上司などに相談しても、「おまえとセクハラとどっちが大切なんだ」と言われた事例がいくつも挙がっている。(加害者側で多かった)警察官は本来、性犯罪を取り締まる人たちだが、この人たちがセクハラに関わっているのなら、どこに助けを求めればいいのか。

 メディアが報道しているからか、何人かの女性は、周りの男性から「昔セクハラしたよね、ごめんね」ということを言われたという報告も寄せられている。そう言うのなら、じゃあ、一緒に(セクハラをなくすよう)頑張りましょうということを言いたい。

■セクハラの問題点を理解していない人に理解してもらうにはどうしたらいいのか

谷口代表:私は国際人権法を大学で教える教員だが、日本で今必要なのは、道徳ではなく、人権教育だと思っている。実際、学生に教えていて困ることがある。人権って何ですか、というと、差別の問題、少数者の問題ですよね、と答える。自分自身も大切にするべき人権があるという点を認識していない。それが日本の大学生の状況だ。それにとどまらず、教育機関、社会全体、あらゆる角度から人権教育が日本には一番必要な教育だと認識していない。繰り返すが、今必要なのは、道徳教育ではなく、人権教育だ。

(ハフポスト日本版ニュースエディター 錦光山雅子)