上司に信頼されれば、大きな仕事を任せてもらえるかもしれません。取引先に信頼されれば、あなたの意見や企画を通してもらえるかもしれません。

 その意味で、仕事で成功する人は、目上の人の前に強い人――と言えるのです。

できる部下は
「お願い」ではなく「要求」する

森川陽太郎氏の新刊『人前に強くなる技術』

 あなたが目上の人の前に弱い人か、強い人か。それがすぐにわかる場面があります。目上の人に頼みごとをする場面です。

 目上の人の前に弱い人は、目上の人に頼みごとをするときに、「お願い」します。一方、目上の人の前に強い人は「要求」します。大きな違いがないように思うかもしれませんが、「お願い」と「要求」には明確な差があります。

 目上の人にどう動いてほしいかを 「あいまいに提示する」のが「お願い」。

 目上の人にどう動いてほしいかを 「具体的に提示する」のが「要求」。

 たとえば、上司に書類を提出し、承認をもらわないと進まない仕事があったとしましょう。

 このとき、目上の人の前に弱い人は、「お願い」してしまいます。

「お時間があるときに、定例会議用の書類にお目通しいただけないでしょうか」

 このように、いつまでに確認してほしいのかをあいまいにしてしまうのです。

「お願い」では、いつ書類を確認してもらえるのかがわかりませんから、当然、あなたの仕事は止まってしまいます。目上の人の都合次第で、あなたが振り回される格好になってしまうのです。「お願い」をする姿勢は、一見、目上の人を立てている姿勢にも思えます。ところが、上司目線になって考えてみると、いつまでに書類を確認すればよいのかわからず、むしろストレスになります。目上の人を立てているつもりが、むしろあなたの評価は下がってしまうのです。

 一方、目上の人の前に強い人は、

「何のために」「何をしてほしいか」「期限はいつまでか」――

 を、具体的に提示します。