上司に「お願い」より「要求」する部下が信頼される

気が弱くて常に不安、人前で緊張して実力を発揮できない――そんなダメな自分に思い悩むビジネスパーソンは多いはず。多くの大手企業、アスリートなどにメンタルトレーニングを行ってきた森川陽太郎氏が、新著『人前に強くなる技術』の中から、相手に振り回されず「人前に強くなる」効果的な技術や方法を指南する。今回は、「目上の人」に対して強くなれるコツについて。

目上の人に弱いままだと
かえって信用を失ってしまう

 今回は、自分より「目上の人」に対して、強くなるコツをご紹介しましょう。

 目上の人、というとどんな人を想像しますか?

 ここで言う目上の人とは、単純に「年上の人」のことだけを指すのではありません。仕事の関係上、あなたより「立場が上の人」のことです。たとえば、上司や取引先は、基本的にあなたよりも立場が上ですから「目上の人」になります。

 仕事において、目上の人と話すことは避けられません。一日中、上司や取引先と話さないなんてことは、ほとんどありませんから。

 ところが、目上の人の前に弱い――目上の人と上手に話せない、という人が案外多いのも事実。的外れなことを言って怒られてしまいそうで、上司に意見できない。取引先を前にすると緊張してしまい、話し方がぎこちなくなる。こういった悩みを抱えている人が多いのです。

 目上の人の前に弱いままでいると、目上の人からの信用を失っていきます。

 仕事の基本はコミュニケーション。そして、コミュニケーションの基本は会話。上司も取引先も上手に会話ができる人を信頼するのは、当然のことです。

 逆に言えば、目上の人の前に強くなれば、仕事で成功するチャンスが増える、とも言えます。