筍は、竹の地下茎によって増える植物です。

 茎にあるそれぞれの節から芽と根が出て、3年~4年で筍に成長し、地表に顔を出します。

 筍は、堀りたてほど柔らかく、苦みやえぐ味が少ないため、獲って一時間以内なら生食も可能です。

 筍の刺身や、皮ごとホイルに包んでオーブンで焼く“丸焼き”などは、筍狩りならではのお楽しみですね。

竹子照焼
【材料】生筍…1本 ※掘って1時間以内ならそのまま、それ以上なら茹でてアク抜きしたものを使う/酒…大さじ1/みりん…大さじ1/醤油…大さじ1/木の芽…適量
【作り方】①筍は縦半分に切り、身の部分を包丁の先でくりぬき、食べやすい大きさに切ってから皮に戻す。②表面に、酒、みりん、醤油を合わせた調理液を塗り、オーブンで焼く。これを2~3ど繰り返す。③串が通るようなら火を止め、皮ごと器に盛り、木の芽を散らす。

素早いアク抜きで
長く美味しくいただく

 もう何年も前になりますが、国民的グルメまんが『美味しんぼ』で、「筍の最もおいしい食べ方は、竹林ごと山を焼くこと」という回があり、「これぞまさしく大名道楽」と羨ましく思い、鮮烈に記憶に残っています。

 さて、アク抜きも早いに越したことはなく、水分が抜けて固くならないうちにゆでて皮を剥き、水を入れた密封容器に入れて冷蔵保存し、時々水を入れ替えれば、長くおいしくいただくことができます。

 筍のアクの正体は、ホモゲンチジン酸やシュウ酸などの酸なので、アルカリ性の水分で中和するのが良いとされています。

 アク抜きの方法は、外側の泥のついた皮を2~3枚剥いでよく洗い、穂先の部分を斜めに切り落とし、縦に一本、皮の部分に切り目を入れ、根本は十文字に隠し包丁を入れておきます。

 深鍋に筍が浸る量の水を入れ、一握りの米ぬかと鷹の爪2本を入れ、落としブタをして中火で30分~1時間ゆでます。

筍土佐煮
【材料】ゆで筍…1本/出汁…1.5カップ(300ml)/酒…大さじ3/みりん…大さじ3/醤油…大さじ3/削り鰹…2パック
【作り方】①ゆで筍の穂先側は縦切り、根元の方は1cm幅の半月切りにする。②鍋に出汁と1を加えて中火で煮、沸いたら酒、みりん、醤油半量を加え、削り鰹1.5パックを紙パックなどに詰めて鍋に入れ(追い鰹)、アクをとりながら5分程度煮る。③追い鰹の袋を取り出し、残りの醤油を加えて汁気がなくなるまで煮詰め、最後に削り鰹の残り0.5パックを混ぜる。

 ゆで時間は、成長具合や獲ってからの時間、産地の土質にも関係しますので、筍の底に竹串を刺して確かめてください。

 竹串がスッと通るようなら出来上がりです。

 火を止めてそのまま自然に冷まし、冷めたら水洗いし、切り目を開いて皮を剥いでゆきます。

 剥いた皮の根元の黄色い部分や、穂先を何重にも取り巻く薄い部分は“姫皮”と言って食べられますので、吸い物や和え物等にご利用ください。

 米ぬかがなければ米のとぎ汁や重層でも構いませんし、筍のえぐみがお好きな方は、お米を30粒ほど一緒にゆでるだけでも大丈夫です。

 上記のように、筍は若さと鮮度が重要ですので、選ぶ時は、

・穂先に緑の芽が出ていないもの
・根本の切り口が乾いていないもの
・皮に艶があり、毛がそろっているもの
・根元のイボが赤くなっていないもの
・形がずんぐりとしていてずっしりと重いもの

を選びましょう。

筍の姫皮梅和え
【材料】ゆで筍の姫皮(もしくは穂先部分)…1本分/梅干し…1個/削り鰹…1つまみ
【作り方】①ゆで筍の姫皮か穂先部分を千切りにする。②梅干しの種を抜き、削り鰹と合わせて包丁で叩き、1と和える。