ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
デジタル大変革時代 部品メーカーの生きる道

日本の部品メーカーが
生き残るために真っ先にやるべきこと

PwCコンサルティング
【第1回】 2018年6月8日
著者・コラム紹介バックナンバー
previous page
3
nextpage

トレンド分析やアイデア出しの前に
やるべきこととは

 上述したように、部品メーカーは業界特性による制約も大きく、未来創造のための新規事業に取り組み、成功させるのは簡単なことではない。とは言え、定石を学び、適切なプロセスを踏むことで、成功の確率を高めることは可能だ。ここからは、未来創造を進めるためのプロセスについて考えてみたい。

 未来を創造する活動というと、トレンド分析やアイデア出しなどがまずイメージとして浮かぶ。これらはもちろん、非常に重要な取り組みだが、未来創造は誰かが優れた分析をし、気の利いたアイデアを出せば進むというものではない。 特に大企業で新規事業などを進める場合、効果獲得が遠い未来で不確実性が高いことに加え、短期志向の目標管理や社内の守旧派による抵抗など多くの障害が立ちはだかる。そうした障害に対し、気づいたら都度対応するといったレベルでは不十分だ。事前にリストアップし、どのように対応するか具体的な計画に落とさなければならない。では、どのように進めていけば良いのか。

 未来創造の活動は、大まかに「企画」→「事前準備」→「本格的な活動」という流れになる。誰もがイメージするトレンド分析やアイデア出しの前の「企画」「事前準備」といった工程が非常に重要となる。未来は不確実性が高く、計画通りにはいかないことが必ず起きる。計画や、場合によってはゴールも修正しながら進めていく必要がある。これが未来を創造する活動の全体像だが、連載初回となる今回は、未来を創造するための活動の「企画」の詳細について説明する。

「企画」において重要なのは
What、HowではなくWhy

 未来を創造する計画を、本連載において「未来創造マスタープラン」と呼ぶが、「企画」とは、これを立案する背景・目的、目標、責任、権限を明確にするためのものだ。「どのような未来を創造するか(What)」や「どのように未来を創造していくか(How)」は活動の中で具体化していくので、「企画」段階では範囲や方向性を示す概要程度で十分だ。「企画」段階で最も重要なのは「なぜ未来を創造するか(Why)」になる。また、「体制(Who)」「予算(How much)」「スケジュール(When)」は、未来創造マスタープランを立案するまでのものを示す。本企画に盛り込むべき項目を図表1にまとめる。

次のページ>> 未来創造の推進体制は
previous page
3
nextpage
IT&ビジネス
クチコミ・コメント

facebookもチェック

デジタル大変革時代 部品メーカーの生きる道

日本のモノづくりを支えてきた部品メーカーが、デジタル大変革時代に岐路に立たされている。これまでの製品メーカーからの発注を待つ受け身の姿勢を変え、自ら未来を想像する発想の転換と実行態勢の構築が求められるが、具体的な方法論が見いだせない。この状況を打破するためのヒントを提供する。

「デジタル大変革時代 部品メーカーの生きる道」

⇒バックナンバー一覧