難民問題を含め根本的な対策は、各国単位でも地域単位でも世界単位でも「近所迷惑」「ご町内の迷惑」の発生を抑えることに尽きる。国連を「国際町内会」と考えれば、納得しやすいだろう。「その町内会はイヤだから、別の地球をつくって移住したい」と望んでも、現在のところは実現不可能だ。

 日本の公的扶助はほぼ生活保護だけである。「それしかない」という状況も問題なのだが、ともあれ生活保護は法律としても保護費としても、「扶ける」「助ける」の2つの「たすける」を組み合わせた「扶助」の名に値する必要がある。今回の国連特別報告者たちによるプレスリリースは、「日本のそのワナとムチ(極薄アメコーティング)、削減される一方の生活保護費は、『公的扶助』なのですか?」という問いかけでもある。

「生活保護法改正、待った!」
国連特別報告者リリースの中身

 プレスリリースは、英語版日本語版ともコンパクトにまとめられており、日本語訳は全文で約1100文字という短さだ。それをさらに要約すると、以下のようになる。

(1)今年10月から実施予定の生活扶助費の段階的な引き下げは見直しを。貧困層、特に障害者、一人親世帯、また高齢者の最低限の社会保障を脅かしてはいけません。

(2)日本のような豊かな先進国で、貧困層が尊厳を持って生きる権利を、意図的に踏みにじっていいんですか?

(3)緊縮政策が必要なのはわかりますが、差別撤廃も、基本的な社会的保護の保証も、やめてはいけません。

(4)日本の生活保護基準の決定方式、低所得層と生活保護受給者の消費を比べるという方法は、おかしいんじゃないですか? 欠陥のありそうな方法で、貧困に陥る人々を増やしていいんですか?

(5)生活保護法の改正については、ちょっと待った!