「キラーフレーズ」の
本質的な機能とは…

 私も、様々な講師の授業を聴いて、自分なりのキラーフレーズを授業で使ってみました。

「これは絶対に入試で出るところで……」
「これができないと、他の受験生に差をつけられちゃうよ」

 これらのキラーフレーズの本質的な機能は、人が誰しも持つ“欲”と“恐怖”を刺激することなのです。“欲”はメリットを見せ、“恐怖”はデメリットやリスクを伝えるのです。説明する側は、基本的に「自分の話には誰も関心がない」とそれくらいに思っておかなければなりません。

 そのため、受験生の意識をこちらに向けさせるところから始めます。先の例で説明しましょう。

「これは絶対に入試で出るところで……」

 このフレーズは、「それを知ったら即、点数につながる!」という受験生の“欲”を刺激することが目的であり、説明の第一歩なのです

 タテマエを抜きにして、受験生は自分の行きたい大学に受かるために何がなんでも得点力を身につけたい、というのが本音です。

「これができないと他の受験生に差をつけられちゃうよ」

 このフレーズを率直に言うと、「他の受験生に負けてしまう可能性がある」という受験生の“恐怖”を刺激することを目的としています。

 このテクニックは「恐怖訴求」と呼ばれるもので、テレビCMや電車の中吊り広告などで見かけたことがありませんか?

 例えば、「がんのリスクを上げるのはこんな食事だ!」といった煽り文句で部数を伸ばす雑誌やテレビ番組です。その内容が事実かどうかはさておき、人は自分への不安が高まるとなれば、やはり耳を傾けるものなのです。