謝罪の場ほど、大人の言葉を使いたいもの謝罪の場ほど、大人の言葉を使いたいもの(写真はイメージです) Photo:PIXTA

「言葉の選び方」には、その人の性格、教養、仕事の能力などがわかりやすく現れる。それなら、ちょっとしたひと言によってネガティブな評価を下されてしまう前に、自分の日本語をアップグレードしておきたい。『大人の言い換えハンドブック』で、「できる大人」になるための日本語の言い換えのコツをレッスンする。

カドが立つ言い方とまるくおさまる
言い方は、どこが違うのか

□損害→不利益
□無駄骨→徒労
□間違い、誤り、ミス→行き違い

「損害」は、ビジネスでは、最もネガティブといえる言葉。そこで、日本の仕事社会では「不利益」に言い換え、「不利益をこうむる」「不利益が生じたときには」などと使われています。また、金銭的な「損失」は「赤字」と言い換えることで、深刻なニュアンスが消えることがあります。「損害が出ましてね」は「赤字が出ましてね」のように。

「無駄骨」の骨は「骨折り」を略した言葉。「徒労」と言い換えたほうが大人度は高くなります。たとえば「無駄骨でした」は「徒労でした」のように。「くたびれ儲け」も、同じく「徒労」に言い換えられます。