日産自動車でまたも不正検査が発覚した。9日、日産のものづくりを統括する山内康裕チーフ・コンペティティブ・オフィサー(CCO)が横浜市で会見し、出荷前の新車の完成検査において、本来は無効とすべき排出ガスの測定値を有効としたり、数値そのものの書き換えを行っていた事実を明らかにした。
不正が行われていたのは栃木や追浜などの5工場で、計10人が関与。検査は生産台数の約1%を抜き取って行うが、対象の半数以上に不正が加えられていたという。
日産では昨年9月、資格のない従業員が完成検査に長年従事していた不正が判明している。
この不正検査は翌月にSUBARU(スバル)でも発覚し、さらにそのスバルの調査の過程で測定値の改ざん問題が新たに浮上したことが、今回の日産の不正発覚につながった。まさに2社で不正発覚の端緒を提供し合う“パス交換”を繰り返しており、いずれも次なる不正発覚を拭い切れないスパイラルに陥っている状況だ。