狙うのは
「成長株」や「割安株」
バブル崩壊後、日本株は全体で見れば長期間の下落が続いています。しかし、すべての銘柄が低迷しているわけではなく、個別に見ていけば逆に上昇している銘柄も数多くあります。そこで、ファンダメンタル分析により、将来の株価上昇が期待できる銘柄を探すことができれば、株式投資のパフォーマンスは大きく向上します。
具体的には、
・業績の伸びが今後も期待でき、株価もそれに応じて上昇しそうな銘柄
・業績や財政状態から見て株価が実態より割安に放置されている銘柄
を探します。
前者の銘柄は「成長株」もしくは「グロース株」、後者の銘柄は「割安株」や「バリュー株」と呼ばれます。
最低限必要な
決算書の知識は押さえておく
「成長株」を探す際に見るポイントは、損益計算書の売上高や利益の伸びです。
「割安株」を探す際には、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)といった株価指標を使います。
PERやPBRについては別の回でご説明しますが、PERの計算には損益計算書の当期純利益の数値が必要ですし、PBRの計算には貸借対照表の純資産の数値が使われます。
このように、ファンダメンタル分析には決算書の知識が必要です。損益計算書の意味を知らなければ業績(売上や利益)を見ることはできませんし、貸借対照表の知識がなければ財政状態をチェックできません。さらにキャッシュ・フロー計算書の基本的な知識も押さえておきたいところです。
ただし、決算書の細部まで読み取る能力は必要ありません。重要な部分がだいたい理解できていればとりあえずは大丈夫です。
決算書の見方については新刊『株を買うなら最低限知っておきたいファンダメンタル投資の教科書』(ダイヤモンド社)で説明しています。