将来の不確実性を定義するのがリスク
大儲けの可能性がある商品は危険度も高い!?
第2回のコラムの最後で、リスクのお話が出ました。
でも、そもそも、リスクって何でしょうか?普段、私たちが生活やビジネスのなかで使うリスクという言葉は、「危険」や「危険度」といったようなマイナスの意味を持っています。「リスクを避けろ」というように使われています。
でも、面白いことに、金融の世界ではリスクの定義が少し違います。金融の世界では、リスクとは、「将来の結果の不確実さ」のことを表します。
将来の結果の不確実さという意味では、損する方向だけでなく、儲かる方向にも当てはまります。リスクとは、損するマイナスの可能性であると同時に、得をするプラスの可能性でもあるのです。
例えば、定期預金は予め金利が決まっているので、将来の結果の不確実性はとても低い(予めリターンが決まっているので当たり前ですが)。これを「リスクが低い」と言います。
それに対して、どこかの企業の株式は、一発当たれば大儲けできるかもしれないし、その企業が倒産して大損するかもしれないので、将来の結果の不確実性が高い。大儲けする場合も大損する場合も同じように、これを「リスクが高い」と言います。