できる人は統計思考で判断する
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「統計思考」とは、統計学、確率論、ゲーム理論や行動経済学をベースに、情報を客観的に分析して適切な判断を行うための合理的な考え方。このたび著書『できる人は統計思考で判断する』を出版したニッセイ基礎研究所主任研究員の篠原拓也氏が、同書の中から、「統計思考」の身につけ方を具体的なケースに基づいて教授する。今回のテーマは「店の混み具合」。人は意外に確率的に行動するため、どの店の混み具合もある一定の割合に収れんしていくという現象について解説していただこう。

混みすぎは不快だが
空いていれば不安を感じる

 現代の社会は何かと混み合うものです。

 毎年、お盆の時期や年末年始には、帰省ラッシュで電車も道路も大混雑です。

 有名なラーメン店では、いつも店の周囲に長蛇の列ができます。

 遊園地の人気アトラクションは、待ち行列が2、3時間に達することもあります。

 私たちは「混み合う=不快」と捉えがちですが、そうとばかりも言えません。

 たとえば、あなたが1人でカフェやレストランに入ったとして、自分の他に客が誰もいなかったとしたらどうでしょう。

「店を独占できて、ラッキー」と前向きに思えればいいのですが、多くの場合、何か不安な気分になってしまうのではないでしょうか。