「それまでだいぶ長い期間交流があったので、お互いの居住地もなんとなくわかっているような関係でした。自宅まで来られたらどうしようと不安にさいなまれているうちに、『僕には味方がいない』と錯覚するまでになってしまって。

 それでもきちんと状況を説明し、『あなたのやっていることはおかしい。やめてほしい』と伝えました。すると、今度は自分のTwitterで僕への罵詈雑言を24時間ツイートし続けるようになってしまいました」(浩介さん)

 結局、浩介さんはTwitterを非公開にし、その後アカウントも削除してしまったそうだ。

 綾香さん、麗奈さん、浩介さんともに、以前のようにはSNSを利用できなくなってしまった。綾香さんは相手に「警察に相談する」と伝えたものの、実際には3人とも警察には相談していない。

 なぜ警察に相談しないのか。

 その理由には、どんな人がストーカー規制法に触れるのか、どの段階で警察に行けばいいのかをよく知らないということが挙げられる。また、綾香さんは「友達に提案されるまでは、SNSのやり取りで警察に相談なんて笑われるんじゃないか、まともに取り合ってもらえないんじゃないか」という気持ちがありました」と明かしてくれた。

 相手がストーカーかどうか見極めるために、まず1つ乗り越えなければいけないのが「NOと言うこと」だ。拒否しているにもかかわらずSNSでメッセージやコメントを続けてくることが、自分で明確に線引きするための材料になる。

 また、警察に相談すると、警告や禁止命令を行ってもらえる場合もある。被害の状況によって異なるが、処罰を与える判断をしてもらえることもある。どうしても自分で判断できないという場合は、まず相談にだけでも行ってみることを考えてほしい。もちろんその前に、信頼できる友人や家族に話してみることもいいだろう。

「嫌よ嫌よも好きのうち」を忘れ、
「NO means NO」を覚えることで被害者を増やさない

 SNSでのコミュニケーションのどこからがストーカーになってしまうのか――。

 それを知っておかないと怖いのは、被害者になる可能性があるからだけではない。誰であっても、どんな性別でも、加害者になってしまう可能性があることを肝に銘じておかなくてはならない。そのためにも「NO」「やめてください」と意思表示されたらやめるという、シンプルな反省が必要になってくる。

 それでも、関係性によっては「NO」を言いづらいという声はまだまだ多い。2018年7月6日(金)に東京都新宿区で行われたイベント「クソLINE研究所~男たちはなぜ性欲LINEを送ってしまうのか~」では、あまり親しくない相手から深夜に送られてくる“迷惑なLINEのメッセージ”について意見が交わされていた。