迷惑なLINEメッセージを送る側が上司や自分より強い相手だった場合、正面からきっぱり「迷惑です」とは言いづらい。やんわりとやり過ごすために「笑」とか「全然よくないです~~~」などと、和やかに見える優しい返事をしてしまうのだそうだ。

 イベント登壇者の桃田商事・森田専務は「LINEは2人だけのトークルームがあるので、“密室感”がある」と指摘する。

 その密室感によって、自分だけに見えるメッセージを送ってくれる相手を親密であると勘違いをしてしまう。距離感がわからなくなって、やんわり拒否されたことも感知できなくなってしまう。相手が部下など、自分に対して立場が弱い存在である場合には、気を使われていることに気づけないということもありそうだ。

 日本には昔から「嫌よ嫌よも好きのうち」という言葉がある。「口では嫌だと言っていても、それは建前であり、心の内では受け入れている」という意味だ。しかし、2018年にぜひもう一つ覚えておいてほしい言葉がある「NO means NO」だ。

「NO means NO」を訳せば、「嫌という言葉は、嫌という意味」。

 ふざけた調子であっても「嫌だ」「やめて」と言われたら「そうは言っても楽しんでいる」「そう言っているが、自分を受け入れてくれている」と曲解せず、まずはそのまま受け入れること。NO means NOが浸透すれば、ストーカー被害者も意思表示や被害を周りに表明しやすくなる雰囲気づくりができる。

 現行のストーカー規制法では、今回自分の経験を話してくれた3人のような人たちをすぐさま助けることは難しいかもしれない。私たちは、自分が被害者にならないためにも、そして加害者にならないためにも、「NO」と言う勇気と、それを受け入れる勇気を持つべきだ。また、傍観するだけの第三者にならないために、知識を共有したい。

 多くの人が利用し楽しんでいるSNS。ストーカー被害をそこでの些細なトラブルだと流してしまわず、日々SNSを利用している自分のこととして考えていきたい。