現在、群知能は人工知能の技術開発などの分野で研究が進められています。

 集団思考と群知能の違いは、集団の結束の強弱の有無にあるとされています。先ほどの会議での発言を例にとってみましょう。

 集団思考では、集団内の結束が過剰に強固で、個人が自分の意見を言えません。集団思考のもとでの議決は、全会一致となることが多くなります。

 これに対して、群知能では、集団内の結束が適度で、個人が自立して議案を検討することで、率直に自分の意見を言えます。群知能では、各メンバーの意見を検討したうえで、整然と議決が行なわれます。

集団思考を防ぐための
意見を言いやすくする工夫

 では、集団思考を防ぐには、どうしたらよいでしょうか。

 会議などで集団思考に陥りそうになったら、議長が休憩をとって、いったん議論を中断させます。メンバーが集団から離れて、自立して考える機会を設けるのです。

 たったこれだけのことですが、集団思考から解放され、自分の意見を言いやすくなるのです。

 私たちは、集団で物事を行なうときに、とかく結束を強めることを重視しやすい傾向があります。特に日本では、「和を以て貴しと為す」という調和の精神が、深く根づいているものと思われます。

 しかし、過剰に強固な結束を持つことは、集団思考を招きかねません。群知能のように、制約を受けずに、自分の頭で考える状況をつくる工夫を心がけたいものです。