島村 すると、2018年4月の教育研修体系の改革は、より主体的な人材を育成するためのものということでしょうか。

轡田 そうなります。競争力の強い会社になろう、そのために個々人が自己研鑽を積極的に、自立的にしていくような風土をつくる必要があるのではないか、個を磨こう、ということです。なので、全員参加必須の悉皆型階層別研修は極力減らしました。この形式の研修だけで計算すると、最も多かった時期と比べ、約6割程減少しています。

島村 6割減というとかなりダイナミックな改編ですね。

手挙げ型系研修に想定を
大幅に超える希望者があった

轡田 勘違いしてほしくないのは、この教育体系の改革で、教育研修全体の量を削減したわけではないということです。自分自身のキャリアを考え、秀でているところを伸ばしたり、不足しているところを補ったりするための、いわゆる手挙げ型の研修は充実させています。

 ただ、いきなり手挙げ型を増やしましたと言われても、そもそも自分は何が得意で何が不得手かはわからないと思うので、アセスメント研修やキャリア研修のような自己理解の機会も新たに複数階層で設けています。

島村 なるほど。アセスメント研修やキャリア研修は課題が明確になり、主体的に手挙げ型研修を受講しようという意欲が高まりそうです。ただ、自分が伸ばしたい能力と、たとえば上司が伸ばして欲しいと思っている能力の認識に差がある場合は、どうしますか。

轡田 そこは、むしろ職場での人材育成に関する議論のきっかけになればいいのではないかと思っています。上司からすると、「そうは言うけれど、日々の仕事でこうだから、こっちを伸ばした方がいいぞ」といったアドバイスもしやすくなり、部下からすると、新しい気づきが得られるのではないかと思います。

島村 たしかにそうですね。手挙げ型研修への反響はいかがですか。