ハード+ソフト融合
手本になれなかった製造業再生モデル

 GEは財務基盤の強化のために事業の切り売りを進めるが、どこまで解体すれば一息つけるのかは不透明だ。17年11月の再建策では高収益の航空エンジン(17年度営業利益率24.3%)、火力発電、風力発電、医療機器の4部門に注力する方針を示していた。

 ところが、その後も年金の積み立て不足やタービンの品質不良といった減益要因が重なった結果、今年6月には、強化するはずだった医療機器部門の売却まで決めてしまった。今後、航空エンジンへの依存はさらに高まる(図3)。

 GE幹部は「航空エンジンとタービンと風車はいずれも回転体で、投資の相乗効果が期待できる」として、残る3部門の切り売り観測の火消しに躍起になっている。

 GEは医療機器を含む総額200億ドルの事業を売却することで、20年までに純有利子負債を250億ドル減らし、EBITDA純有利子負債倍率(本業の収益で借入金を何年で返済できるか)を2.5倍以下にする計画だ(図4)。

 ソリューションビジネスの屋台骨だった子会社、GEデジタルでは4億ドルのコスト削減を実行中で、同社の技術者が大量に流出し、日立製作所など競合に転職している。

 GEのつまずきは、産業向けIoTによるソリューションビジネスの難しさを浮き彫りにした。同じくデジタル化の波に乗ろうとする日立や東芝にとっても、GEの窮地は対岸の火事ではない。