金融教育とは何か

 現時点における日本人の金融教育へのイメージは非常に偏っていて、資産運用や投資と関連付けられているが、それは全体で見たときの一部である。お金には使う、貯める、増やすなど様々な用途があり、資産運用や投資は「増やす」という一部分だ。部分を理解するための前提として「お金とは何か」という話がある。

 金融教育をゼロから考える必要はなく、そのベースには経済学やファイナンスという既存の学問・概念が存在している。経済学やファイナンスと言われると、非常に難しく感じてしまうが、あくまでそれらのエッセンスを用いていけば、子どもでも十分に理解できる。

 既に欧米では金融教育が実践されている。実際に小学校で使用されている教科書を見ると、非常に簡単な内容の絵本を読みながら、トピック毎にゲームをし、お金にまつわることを学んでいく。各トピックのエッセンスを見れば、それは日本の経済学部の大学生が学んでいく内容となっており、表現方法を易しくすれば子どもでも経済学やファイナンスの考え方は理解できるということの査証であろう。

 英語やプログラミングが義務教育になっていくのは素晴らしいことだが、必ずしも全ての人が英語やプログラミングを使うわけではない。一方で、「お金」は誰もが必ず使うものでありながら、「お金」について学ぶ機会はほとんど用意されていない。日本においても、金融教育が義務教育の一環になる時が来ることを願っている。