お金に縛られない
生き方をしたい

 僕は一度きりの人生なので楽しく生きていたい。痛快に生きたいということしか頭にないのです。なので、朝の満員電車がつらいなら、乗るのをやめればいい。やりたいことがあるならやればいいのに、なぜできないのだろうかとも思います。

 そう言うと、「孫さんはお金があるから」と思われるかもしれません。ですが、お金があって遊んで暮らせるからといっても、それが楽しいわけでも痛快なわけでも全くないのです。

 それなのに「お金でどんな幸せでも買える」と思っている人が多くいます。または、お金がないと自由になれないと考えている人もいます。その時点で、お金に縛られていて、「不自由ではないだろうか」と感じてしまうのです。

 例えば、今の収入だとしても、住む場所を変えて、収入と支出の関係を変えれば、可処分所得を増やすことができます。でも、なかなかそうは考えません(第78回参照)。

 僕自身は、お金にも場所にも縛られたくないですし、そう生きてきました。今は自分だけではなく、縛られて困っている人たちを「解放」したいと思っています。そのため、僕なりに起業支援や投資をしてエコシステムの整備を行ってきたのです。

 さて、この話の最後に、僕のこうした考え方に影響を与えた、スペインの建築家、アントニオ・ガウディのお話をしたいと思います。(次回に続く)

構成/小島健志

Photo by Aiko Suzuki

*「孫家の教え」は隔週連載です