有休消化率が最も高いのは20代!
40・50代の消化率が低い結果に

 今回の調査では、上昇している有休消化率を年代別にも集計し、年代による特徴があるかどうかも調べています。2012年から18年までの20代、30代、40・50代の有休消化率の推移を見ていくと、どの年代も2013年からは継続して上昇していることがわかります。

 その中でも特に顕著なのが20代の有休消化率の上昇です。12年の時点では20代の有休消化率は41.5%でしたが、いったん、2013年にはややダウンし40.8%に。しかし2014年には41.4%にまで持ち直すと、その後は2~3%前後の上昇を続け、16年にはもともと消化率の高かった30代を抜き、18年には51.8%と年代別で最も消化率が高い結果になっています。

 一方で、有休消化率が最も低い年代が40・50代です。12年から18年まで、3つの年代で消化率が最も低く、18年時点でも49.9%と5割に届いていません。これは、勤続年数が長いほど有給休暇が増える企業が多く、この年代になると付与される日数に消化が追い付かないことが要因の1つと考えられます。

年代別有休消化率の推移

 また、40・50代になると、「仕事が忙しい」という理由のほかに、これまでの習慣などから「なんとなく」有給休暇を取得しない人も多いように思われます。

 有給休暇の取得が義務化されることを機に、40・50代の世代には、効率的に仕事を行うだけでなく、せっかくの有給休暇をどう有意義に使うか考えるようなマインドセットも求められそうです。

(本記事はVorkers[ヴォーカーズ]からの提供データを元に制作しています)

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