しかし、このような昨今の風潮から女性部下に対するセクハラを恐れて、業務の話のみする“指示だけ職場”になってしまっては、部下のモチベーションが下がり、離職率も上がってしまう。たとえば、期日までに仕事ができなかった女性部下に対し、「やっといてって言ったよね?どうしてやらないの?」と注意や嫌味を言ってもあまり意味がない。

 このような場合は、女性部下に自ら期限を再設定させて、その期日までに仕上げられるよう上司へ進捗状況を報告させるのがベストな対応である。そうすることで、「わたしを気にかけてくれている」とコミュニケーションも増えて信頼関係も築くことができるのだ。女性は男性よりもコミュニケーションが好きなため、ミスを注意して終わりではなく、関わりを続けていく工夫が大事なのである。

 そもそも、ビジネスの現場は男性社会である。その中で、業績を伸ばすためには“性差を正しく理解したコミュニケーション”が必須なのだ。こうした性差の原点は、数百年前にさかのぼる。たとえば、男性はかつて、狩りが成功するために仲間と組織をつくり、作戦を練り、武器をつくり、成功を夢みて、命がけで獲物にアタックしていた。このような長い狩猟生活の中で、男性は「夢を追う能力」「戦略を考える能力」「創意工夫する能力」を得たのである。

 一方、女性は主に木の実や山菜の採取を行っていた。狩りと違って、正しい知識を持っていればだいたい目的通りに採取することができるため、あまり夢を見ず正しい知識を得て確実に採取していたという。このような採取生活の中で、女性は「現実的を見る能力」「日常の観察力」「環境に対応する能力」を得たのだ。

 このように、男性と女性では得意とする役割や能力が異なっているのである。この違いを現代の働き方に当てはめてみると、異性の部下への接し方や仕事の任せ方も変わってくるはずだ。

「会社を辞めたい」と思う瞬間は男女で違った!

 現在、大学卒業後に入社して3年以内に離職してしまう若者は3割を超えるという。離職理由はさまざまあると思うが、実は部下が「会社を辞めたい」と思う瞬間は、男女で全く異なっている。なぜなら、組織に対する考え方が根本的に異なるからだ。