ネイティブの感覚だと、次のようになります。

1.(この辺に図書館はいろいろあるけど、その中のどれかの)図書館に行かないと。
2.(いつも行ってる例の)あの図書館に行かなきゃ。

 aは「どれでもいい1つの図書館」ですが、theは「限定された1つの図書館」だということがわかりますよね? aとtheでこれだけニュアンスが変わります。

「ハンバーガーの法則」
冠詞aの有無で意味はどう変わる?

 では、私が「ハンバーガーの法則」と呼ぶ問題を紹介しましょう。次の例文をみてください。

1.I'd like a hamburger, please.
2.I'd like hamburger, please.

 違いは「a」がたった1語、あるか・ないかです。それぞれ訳してみてください。

 ヒントはお店で注文すると、出てくるのは1と2で違います。冠詞「a」の有無でなぜ出てくるものが違うのでしょうか?

 日本語にすると次のようになります。

1.ハンバーガーをお願いします。
2.ハンバーグ・ステーキをお願いします。

 実は「ハンバーグ」も「ハンバーガー」も、英語は同じhamburgerです。2つの違いは、冠詞のaの有無のみ。

「ハンバーガー」は1個、2個と数えられる個体なのでa hamburgerです。

 ところが「ハンバーグ」は元々「(不定形の)ひき肉のかたまり」なので、1個、2個と数えられません。そのため冠詞がつかないのです。

 water(水)やsalt(塩)などのように、個体ではない「かたまり」のものも、英語では冠詞がつきません。だから冠詞のないhamburgerといえば「ひき肉のかたまりのハンバーグ(ステーキ)」なのです。

 英語では、aをつけることで「きっちりと形作る(数えられる個体にする)」ことができます。「不定形のものをaで1つにする」この機能を、私は「ハンバーガーの法則」と呼んでいます。