しかし、利益面は売上高同様に右肩上がりになっているわけではない。18年上半期の経常利益は1177億円で前年同期比約400億円減。通期予想は減益ながら中計の2000億円を達成するというものだ。

 原発4基の再稼働体制に入った18年度の原発稼働率は前年度比約30ポイント増の54%。それなのに営業利益率は同1.2ポイント減の6%になる見通し(図2)。発電コストの安い原発が稼働しているにもかかわらずだ。

 その大きな要因は、17年8月、18年7月に敢行した2度の電気料金の値下げにある。

 震災前、関電は電源構成のほぼ半分を原発が占めてきた。震災後は原発を停止せざるを得なくなり、代替で稼働させた火力発電所のコストがかさんで経営を圧迫し、11年度から4期連続で最終赤字を計上。震災後は2度も電気料金の値上げに踏み切らざるを得なかった。

 さらに16年4月に電力小売り全面自由化がスタートし、他社に攻め込まれて顧客を奪われた。結果、中部電力に販売電力量2位の座を明け渡してしまった。

 中計の最終年度に当たる18年度初め、岩根茂樹社長から営業部隊に下ったのは「何としてでも2位を奪い返せ」という“至上命令”。過去に値上げしたから値下げするというだけでなく、値下げしてでも販売電力量2位の“称号”を取り返したいというわけだ。

 実際、営業部隊は需要が多い工場やビル、商業施設などの「特別高圧・高圧」部門をターゲットに、関電エリアを中心に全国で価格競争を仕掛けた。顧客を奪い返し、今年度には販売電力量で中電を抜いて2位に返り咲く可能性が出ている(図3)。