率直にいうと、将来、投資が仕事でも趣味でもなくお金を効率的に増やす手段にすぎないものとして扱うか、資本市場を興味深い対象として見て趣味として扱うかで、「20歳」時点でやるべきことが変わってくる。筆者の本音は、後者の人がなるべく多くいてほしいと思うのだが、現実は、前者が圧倒的な大多数だろう。

 投資に特別の興味のない20歳の場合、

(A)株式などへの投資はお金を経済活動に参加させる行為であり不当な利益獲得ではないこと、お金の運用は人によって適切な方法が異なるものではなく「最も合理的な方法」で自分にとって適切な大きさのリスクを取るだけでいいこと、

(B)運用の判断は、利回りなどの損得計算を「自分で」行って決めるべきであり、金融マンなど他人に任せてはいけないこと、

(C)お金の運用にあっては、「特別に上手い方法」があるわけではないこと(「富裕層」や「外国人」は特別な方法を知っているはずだとうらやましがるのは情報弱者の考えだ)、

(D)運用商品の選択にあっては売り手側(運用会社と販売会社)が取る実質的な手数料が決定的に重要だ(年間合計0.5%以上は「高い!」と思う値段感覚が大事だ)

 くらいを知っておくといい。

 具体的な方法は、お金を稼ぐようになってから適切な書籍を読んで調べたらいい。書籍が適切なものであるか否かは、上記(A)~(D)に合致した内容であるかどうかで判断するといい。具体的な運用の内容は、当面であれば、内外株式のインデックスファンドという投資商品と、個人向け国債の変動金利型10年満期の組み合わせで運用すると概ねいい。

 他方、投資をもう少し深く知りたいし、趣味としても楽しみたいと思う方には、前記のようなインデックスファンドの金額を控えめにしつつ、個別の株式への投資にチャレンジしてほしい。

 個別株投資への入門については、「最初から、業種の異なる3銘柄以上に投資する」といった心得と、基本的な考え方や練習の方法がいくつかあるのだが、これも適当な書籍を参考にしてほしい。

 ご注意申し上げておくが、株式の頻繁な売り買いを勧める本や、株価のチャート分析(株価のグラフから将来の株価の動きを当てようとするアプローチ)を無批判に解説するようなものは全て、読まない方が財布とアタマのためにいい“クズ本”である。