オンラインサロンやコミュニティを無名人が運営するには、無名人のやり方がある。具体的な事例として、筆者のアクションや考え、今後の構想などを述べさせていただく。

参加者像を突き詰め、断る勇気も必要

 無名人にとって第一の関門は、立ち上げ時の参加者の確保だが、その課題に向き合う前に、どのような人に参加してほしいのか、どのようなコミュニティを作りたいのかを突き詰める必要性がある。

 もし、単なる金儲けの道具としてオンラインサロン を始めようと思っているのであれば、止めたほうがいい。というのも、サロンの運用には手間がかかる。仮に、「儲けられなくても楽しい、意義がある」と感じられなければ継続することすら負荷になるだろう。

 筆者はもともとウェブメディアを立ち上げ、地方公務員への取材活動を行ってきた。目的は地方公務員を支援し、地方公務員が成果をあげやすい環境を生み出すことだ。そのため、サロンも地方公務員を支援する一つのツールと考え、参加者は現役の地方公務員に限定した(※市長・議員などは除く)。

 実は、市長や区長、国家公務員などから参加希望があったが、泣く泣くお断りした。ここは重要な点で、参加者を一般的な地方公務員に限定したのだ。結果としてメリットが2つあった。1つは、地方公務員が安心して発言・交流できる場所となること。常日頃から批判にさらされやすい公務員が自由に、そして気さくに発言や交流がしやすくなる。もう1つは、地方公務員というセグメントによってコミュニティに統一感と価値が生まれ、外部組織から連携を求められるようになることだ。

オンラインサロンで得られる価値をシンプルに示す

 参加してほしい人を定めた後は、集客が必要だ。その際には、参加者のベネフィットをわかりやすく、絞って訴求する必要がある。

 筆者の地方公務員オンラインサロンの場合は、「活躍する市長や地方公務員、経営者のウェブセミナーに参加できる」と掲げた。じつは、取材活動を通じて、地方公務員には、他地域の情報を取得したいというニーズはある一方、物理的な距離という課題が大きく横たわっていることを感じていた。そこで、全国津々浦々に存在する地方公務員が、居住する場所に関係なく気軽にウェブ上で参加でき、交流会の組み合わせによっては 活躍する市長や公務員と4~5人のグループで直接、話をすることも可能となる場があることを価値をして打ち出した。筆者が無名人だという弱みを補う上でも、活躍する市長や公務員に登壇してもらう価値は大きい。